ブックタイトルnews_no.99
- ページ
- 19/22
このページは news_no.99 の電子ブックに掲載されている19ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは news_no.99 の電子ブックに掲載されている19ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
news_no.99
2019年(令和元年)10月15日 第99号(19)研修委員会主催セミナー ステップアップ研修一般社団法人 全国病児保育協議会ニュース 研修は「楽しい、分かり易い、即役に立つ」をモットーに行うのが正岡流。 病気のわが子を預けて仕事に行く親の気持ちにより添えられるか、病気の子どもに対する社会的ケア―が病(後)児保育であり、病(後)児保育は家庭的であれ、子どもにとってハッピーであれと願います。 子どもを尊重して子どもの前に立つ看護師・保育士は●大人は心の準備を●ヒューマンケアーに徹する●日々知識を学び、技術を磨く。そうでなかったら本来子どもの前に立ってはいけない。 病児保育室に入ってくる子どもたちを「かわいそうな子」という認識ではなく、お預かりした子を大切に、その子が生き生きとする生活を作り出すために、看護師と保育士のコラボレーションが大切。保育では年齢に合わせた声掛けと接し方のスピード・リズムに配慮する。乳児は特にゆっくりとした動きが必要で、子どもが安心するように対応をする。泣いている子は、優しくだっこして、心が通じるように大人は行動する。 子どもにはその子の気持ちを表現する言葉をいっぱい使うとよい。「悲しかったね」「嫌だったね」「嬉しいね」「楽しいね」「大好きなんだね」など。 泣いても朝の親とのお別れを大切に。「お迎えに来るから待っててね」の言葉を添えて。 日々入室児が違うので、入室時の姿を見ながら環境の見直しも病(後)児保育の課題である職員の関係 日々の報・連・相がうまくいかない時もある。相手がキャッチしなかったら伝えてないのも同じ、それらを仕事がうまくいかない理由にしてはならない。「私の思い・相手の思い」は常に=ではない。思いは違っても相手を認め、相手を補うプロ意識を持とう。チーム病(後)児保育室における乳児保育の技術の向上― 子どもの満足を願って ―講師:正岡里鶴子(社会福祉法人至誠学舎立川 成育しせい保育園、 (併設)病児保育室かんがるーむ 前園長 世田谷区保育運営支援専門員)報告者/座長:藤巻 元美(ナオミ保育園 病後児保育室バンビ) 長、金沢音楽療法研究会顧問、石川県レクリエーション協会会長という多芸多才な先生だけあって、基礎医学のみではなく、さまざまな視点でのお話をして下さいました。このセミナーのテーマである基礎小児医学ということでは、病児保育室の保育士・看護師に必ず理解してほしいボイントとして、小児の特徴や感染予防の重要性、よく見られる症状の考え方、発達の原則等をピンボイントでお話し下さり、またアセスメントの基礎としての「いろは」等活用できる知識をもお話し下さいました。そのようなお話の中でも印象に残っているのは、「子どもの与えてくれる情報を最大限利用しなければならない」という、子どもに携わる仕事をしている全ての人に共通する捉え方です。これは、専門性の「知識ありき」ではなく、目の前にいる「子どもを主体」として子どもからの情報を大切に受けとめ、その情報から子どもに適切なケアを導き出すということだと思います。このように「子どもから与えてくれる情報を最大限利用」して子どもの最善の利益を保障することにつなげていくという姿勢は忘れてはならないものです。また、「子ども本人がもっている発達する力を大切にすること」では、一見当たり前に認識していることですが、つい子どもに何かを提供することばかりを考えてしまう傾向がないだろうかと反省させられました。このように、横井先生のお話は単に基礎小児医学だけに留まらず、これからの病児保育の保育士看護師にとって貴重なお話となりました。