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(12)第99号 一般社団法人 全国病児保育協議会ニュース 2019年(令和元年)10月15日 演者の池田裕一先生は小児科医で排尿障害(夜尿症、尿失禁)を専門としている先生です。今回は、小児の排尿機能の発達と、昼間のお漏らしと頻尿への対応についてお話ししていただきました。 下田先生は教育講演の冒頭に、人の食事行動は生きるためのすべてであるので、保育、知育、徳育の基盤に食育があると強調されました。 子どもたちを健やかに育むために、乳幼児期の食生活の大切さを次の視点から講演されました。①生活リズムを意識した生活習慣を作り上げること-子どもの成長ホルモンは睡眠の初期に訪れる深い眠りの間に分泌され、活動に関係する副腎皮質ホルモンの分泌のピークは起床から2~3時間後なので、早寝、早起き、朝ごはんの実践が大切である-②食事摂取により体内の臓器が働き始めるので、何をどれだけ、何時食べるのかという時間栄養学を実生活に取り入れ、一日24時間にリセットすることが大切である。③昭和50年代ごろの日本食は日本型食生活といわれ、ご飯を主食として主菜、副菜と牛乳・乳製品や果物を取り入れたバランスのよい食事である。 日本型食生活のパターンを基本に洋食、中国食などの長所を取り混ぜての食事を薦められ、一汁三菜を基本とした具体的な献立を示されました。和食で整えられた献立の基本型:汁(具沢山の味噌汁)、主食(胚芽米、雑穀報告者/座長:小林 有一(小林小児科クリニック 院長) 尿機能の発達は、1)新生児期の反射的排尿から始まり(貯まれば出る)、2)2歳で随意排尿を確立(トイレ誘導による排尿)、3)3歳で随意自排尿を確立(自分でトイレに行って排尿)、4)4歳で昼間の尿禁制を確立(昼間のお漏らしを加えるなど)、主菜・大きなおかずの料理(たんぱく質が多い料理~肉、魚、卵、納豆、豆腐、油揚げ、凍豆腐など)、副菜①小さなおかず(ビタミン、ミネラルの多い料理~旬の野菜、海藻)、副菜②小さなおかず(小松菜のフリカケなど)、その他に適量の果物と牛乳又は乳製品(ヨーグルト、チーズ)、飲み物は水が基本で麦茶、ほうじ茶、番茶、ハト麦茶などとする。 この教育講演で、生涯に渉って健康的な生活を送るうえで基本となる望ましい食習慣を身に着ける出発点となる乳幼児期に、家庭はもとより保育所においての食事については一貫性を持ち、子どもが自発的に行動を起こすように繰り返し指導することの大事さを実感しました。が減っていくのだそうです。 将来、社会で自立し家庭を築けるような取組として、施設を離れ一軒家に年齢の異なった子どもたち3~5人程度を指導員とともに共同生活させ、疑似家庭の体験や地域住民との交流を経験させているのだそうです。担当のスタッフは学校の教師とともに、本人に合った進路を探り社会に送り出しています。卒園後も近況報告や顔見せに訪れる卒園生も多く、悩みを聞いたり、相談に乗ったり、単におしゃべりをしたりして、慣れたスタッフが「実家の親、兄、姉」としての役割を担っているということでした。心温まる内容で、スタッフの誠意とご苦労に敬服し、終了後は児童養護施設の重要性を再認識いたしました。文責: セッション座長 佐々木美香 (独立行政法人国立病院機構 盛岡医療センター)教 育 講 演 10教 育 講 演 9講師:下田由美子先生(岩手食生活研究会) 報告者/座長:伊東 碩子(元 岩手県栄養士会 会長)「乳幼児期の食生活の大事なこと」