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2019年(令和元年)10月15日 第99号(1) 2019年( 令和元年)10月15日第99号〒160-8306東京都新宿区西新宿5-25-11-2F ㈱日本小児医事出版社内一般社団法人 全国病児保育協議会ホームページ https://www.byoujihoiku.net/ FAX.03-5388-5193一般社団法人 全国病児保育協議会事務局第29回全国病児保育研究大会inいわてを終えて 令和に入って最初の全国病児保育研究大会を無事に?終えることができました。1000名を超すご参加、ご講演くださった皆様、座長の皆様、お手伝いくださった北東北病児保育研究会の皆様、そして大会実行委員のスタッフ、友人、本当にありがとうございました。いろいろ手違い等ありご迷惑をおかけしました。感謝!感謝!です。 前日の大雨で心配しましたが、3日間とも晴天に恵まれ、私の念力が…なんて自慢しております。小岩井農場での理事懇親会、とても素敵な夜でした。実は最初の計画では小岩井農場の星明りの下で大会懇親会を開催したいと私は考えていました。しかし雨天も考え少人数での夕食会を雄大な岩手山の麓で開くことにしました。小岩井の食材、牛乳、チーズ、サラダ、ステーキ等、こんな田舎の農場でこんな素敵なお料理ができるのかと驚きました。 翌日からの大会、テーマは『少子化時代の病児保育~様変わりする育児環境』です。人口減少の北東北の地での大会、2011年3月11日のあの東日本大震災・大津波被害県での大会です。全国から、世界中から今なおたくさんのご支援をいただいております。今まだ復興途中です。協議会会長の大川洋二先生も何度も被災地に来てくださっております。感謝です。 2日目のシンポジウム『災害時の病児保育』では立ち席もいっぱいでした。岩手県大槌町の八木沢弓美子園長先生の『ここに生きる』というご講演でした。震災前から変わらないものは子どもの笑顔、これが自分たちの生きる力となりここまで来れたと。宮城県女川町の病児保育室じょっこおながわの保育士さんの門真弘法さんは、『病児保育』を通して地域社会の中で東日本大震災の総括を踏まえ、今後起こりうる災害に備えての関係機関との連携、協力体制の構築に向けての方策を模索中であるとお話くださいました。原発事故被害の福島県からは医師の菊池信太郎先生の郡山市の震災後の病児病後児保育施設の取り組みの現状をお話しくださいました。この三人のシンポジストを束ねる座長は、岩手県立大船渡病院の、震災当時は小児科部長で大活躍なさった大忙しの渕向透先生と、宮城県女川町に震災支援後そのまま女川病院小児科科長そしてじょっこおながわ室長となった今野友貴先生がおつとめくださいました。この素晴らしい皆様でのシンポジウム、涙する人もあったとか。 もう一つのシンポジウムは『様変わりする子育て環境』です。シンポジストは日本保育保健協議会会長である三浦義孝先生、先生の変わらぬ子育ての信念『だっこの魅力』のお話でした。いつお聞きしても胸に答えるご講演です。他、岩手で子育て応援している方々です。座長は岩手県でも有名な豪雪地帯の旧沢内村で病児保育所キッズケアルームにしわがをやっている田中佳博先生と本大会実行委員長の小野寺けい子先生でした。大勢の皆様のご聴講を頂きました。 厚生労働省子ども家庭局の濱谷浩樹局長様からは『保育分野の現状と取り組みについて~病児保育を中心に~』という演題で行政のお話をいただきました。 会頭招聘特別講演は岩手医科大学小児科小山耕太郎教授の『心臓病を持って保育園に通う』でした。子どもの心臓病の種類、症状、治療について詳しくお話しいただきました。特別講演1は絵本セラピスト協会代表の岡田達信さまで『絵本はこころの架け橋』、それは子どもだけでなく大人にも通ずると。そしてワークショップに続きました。特別講演2は児童精神科医の鈴木廣子先生、『改めて愛着を考えてみましょう』。語り掛けるようなお話のされ方に、愛着の大事さをまたまた考えさせられました。そのほか教育講演では事故予防一直線の山中龍宏先生には『保育管理下の傷害予防』、岩手医大皮膚科の天野博雄教授には『子どもの皮膚病とスキンケア』、名古屋名鉄病院の予防接種センター長の宮津光伸先生には『職場で必要な予防接種と検査』、盛岡大学幼児教育科の嶋野重行教授には『発達障害と保育』、岩手医大小児歯科学の森川和政教授には『子どもたちの歯と口のこと』、そのほか『乳幼児の下痢と便秘』、『食物アレルギーについて』、『子どもの虐待』、『乳幼児期の食生活の大切なこと』、『どうします、子どもの頻尿と昼のお漏らし?』10人の先生にお願いしました。私は全部お聴きすることできず、悔しかったです。 ワークショップは、岡田達信先生の絵本セラピー体験や、大村洋子先生による『あったか言葉の実践』、青森の病児保育室の看護師さんと保育士さんに『病児保育における看護と保育の連携』をディスカッションいただき、下田田美子先生には『ストレス時代の最大の子どもへのプレゼントは、おいしく楽しい食事です』と題して調理実習をしていただきました。体験型ワークショップ『明日の保育に即実践!みんなで楽しく作ってみよう』では、青森の保育園の保育士の方々や、一般のボランティアの方々にもご協力いただき、バルーンアート、折り紙、ベープサートなど講演聴講の合間に楽しく作るコーナーを開きました。 また今年はランチョンセミナーの開催が難しく、昼食時間にサロンコンサートを開きました。新日フィルのビオラ奏者、吉鶴洋一様らによる弦楽四重奏をお聴きいただき、お弁当にも力をいれましたが、いかがでしたでしょうか?大会懇親会のオープニングは『岩手☆ママさん音楽団IHATOV』の演奏でした。地産地消の食材での和食、わんこそば競争はいかがでしたか?吉鶴洋一様の弦楽四重奏団には3回目の出演です。 『第29回全国病児保育研究大会inいわて』恙なく?終了しました。さて私も含めスタッフからも「こんなすばらしい講演、私たち聴講できなかったのは、とても残念です。」再度、スタッフみんなの、いや私のために講演会を企画することにしました。 来年、東京大会でまたお会いできるのを楽しみにしています。第29回全国病児保育研究大会in いわて 大会特集号 第29回全国病児保育研究大会inいわて 会頭山 口 淑 子一般社団法人 全国病児保育協議会ニュース大 川 洋 二(大川こども&内科クリニック)医療法人 山口クリニック 病児保育室「キッズケアルーム風船」